読書:グレン・グールド、後年のインタビュー

読書:カナダ出身の孤高のクラシック・ピアニスト、グレン・グールドへの後年のインタビュー。わりと短いページ数なので、さっくり読める。極端な発言をするイメージがあるグールドだが、ここで伝わってくるのは、音楽や芸術への純粋さで、饒舌にあれやこれや語るのは微笑ましくすらある。

グレン・グールドは語る (ちくま学芸文庫)』
http://www.amazon.co.jp/dp/4480093133/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1320853531&sr=1-1

個人的には、「譜面を読むのにほとんどの時間を使い、実際にピアノを弾いて練習するのは本番の一週間前からだけ」という箇所にビックリ。イマジネーションは大事ってことでしょうが、その演奏力だからそこまで言えるんだよな?と思うものの、このひとが言うと否定できないよなー。

ビートルズについて「スリーコードを台無しにする」「バッキングがうるさく聞こえてしようがない」など、アララな意見が出てくるのもおもしろい。クラシックひいては音楽ファンだけでなく、なにかしらクリエイティブな線を志向するひとにオススメの一冊です。