感想:マック赤坂の映画「立候補」(ツマンネ)

スマイル党を掲げ、謎の選挙活動をしぶとく続けるマック赤坂を追った映画「立候補」を見ました。当初は「素晴らしい映画だ!」と絶賛したかったんだけど、実際に見るとチットモ・・・(-_-#

マック赤坂も(後に出てくる羽柴秀吉も)ビジネスで成功した「資産家」で、その資産をもとに政治家の選挙への立候補を続けてきたそうだが、そんなにカネがあるなら慈善事業にでも寄付すりゃ社会にとってもイイのは(誰の目にも)明白なのに、本人が政治家を目指す理由が最後まで見えない。しかも(映画の)クライマックスは大手政治家への押しかけの場面。

うーん、それこそ寄生だよ。「大手」になれるまで10年20年と努力すべきじゃないの?あるいは、「大手」に近づく現実的な手段を一歩一歩取っていくしかないんじゃないの?(無名時代のホンダやSONY、あるいは当選する前の東国原英夫がやったように)

奥崎謙三の「ゆきゆきて、神軍」と違い、出演者のマック赤坂、その息子、外山恒一羽柴誠三秀吉、そして映画製作陣、最後まで中途半端な気持ちしか見えない。所持金を派手に使うだけで、「地味な努力」が無いのだ。最後のエンドロールで流れる革命家気取りのヒップホップも発想が凡庸(音楽の歌詞じゃ政治は解決しないっつの)

第二次大戦後の状況と異なり、今じゃぁ革命なんてニーズないし、そんな大層なモン目指すんだったら、福利厚生の充実した会社を(小規模)でも実現してくれたほうがよっぽどありがたいんだけど、どうも「政治家」の地位に就きたいらしい。

「あなたはまだ、負けてすらいない」という映画の宣伝と、「まだ知らないんですか?(遅れちゃいますよ?)」という電通博報堂系の広告。『根は同じ』現実をもっと深く考察すればオモロいのに、噛みつくだけじゃなぁ・・

負ける美学とか、戦う意欲とか、それこそ、名誉欲に思えるんだが?
あるいは、三島由紀夫くらい潔くやるとかさぁ・・